金融庁は2026年9月30日、「AI時代を見据えたオンチェーン金融フォーラム」の第1回会合を開催しました。AIとブロックチェーン技術を活用し、金融・決済インフラの高度化を進めるため、関係省庁や金融機関、有識者が今後の方向性を議論しました。
ステーブルコインやトークン化預金を活用した決済の効率化に加え、給付金や国債への応用も検討します。2027年初めまでに中間整理と官民連携のロードマップを策定する方針です。
給付金の使い道を限定? ステーブルコイン活用を検討
今回の会合では、ブロックチェーン上で金融取引を処理する「オンチェーン金融」の社会実装に向けた取り組みが示されました。
デジタル庁は、ステーブルコインやトークン化預金を公金給付に活用する可能性について、技術面から検討を進める方針です。
例えば、子育て用品や食料品など、特定の目的に給付金の使途を限定する仕組みが想定されています。ブロックチェーンのプログラム可能性を活用し、給付行政の信頼性向上と効率化を目指します。
財務省は国債のオンチェーン対応に関する研究会を10月に開始する方針を説明しました。日本銀行も、中央銀行当座預金をブロックチェーン上の決済に活用するための技術検証を進めています。
AI同士が24時間決済する未来へ、2027年初めにロードマップ策定
会合では、AIエージェントが自律的に経済活動を行う時代を見据えた議論も行われました。
AI同士が24時間365日、契約や決済を自動的に実行する経済圏の到来が想定される一方、不正利用の防止やAIの認証、マネーロンダリング対策などが課題として挙げられました。
金融庁は、オンチェーン決済の即時性や透明性を生かしつつ、既存の決済インフラとの最適な組み合わせを追求する考えです。
また、国際送金や貿易決済の高度化に向け、アジア各国との連携も強化します。2027年2月には、デジタル時代の金融をテーマとする「アジアデー2027」の開催を予定しています。
見解として、今回の取り組みは、金融サービスのデジタル化にとどまらず、AIによる自動取引を前提とした決済インフラの変革を目指すものです。今後は、技術的な実証だけでなく、利用者保護や安全性を確保しながら、企業活動や行政サービスにどこまで実用化できるかが重要になります。
出典:金融庁「AI時代を見据えたオンチェーン金融フォーラム」(第1回)議事録(2026年9月30日開催)
レポート/DXマガジン編集部




















