企業が脱炭素に取り組むなか、再生可能エネルギーを利用するだけでなく、その電力がどのように生み出されているのかを説明することも重要になっています。
NTTアノードエナジー株式会社と株式会社レノバは、共同で構築を進めてきたバイオマス発電の持続可能性を評価・検証する仕組みを、国内4か所の発電所に適用し、第三者検証を完了したと発表しました。
これにより、対象のバイオマス発電由来の電力を調達する企業は、国際的な再生可能エネルギーの取り組み「RE100」の技術要件への適合性を説明する際に、持続可能性に関する根拠を提示できるようになります。
再生可能エネルギーにも「持続可能性」の説明が必要?
RE100は、企業が事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目指す国際的なイニシアチブです。
バイオマス発電は、木材などの生物由来の資源を燃料として利用する発電方式ですが、再生可能エネルギーであっても、燃料の調達方法などを含めた持続可能性の確認が重要になります。
両社によると、日本国内では、バイオマス発電がRE100の技術要件に適合していることを説明するための持続可能性の根拠を示すことが課題となっていました。
そこで両社は、発電所の持続可能性を評価し、その結果を外部機関が検証する仕組みの構築を進めてきました。
国内4発電所で第三者検証が完了
今回の仕組みでは、レノバがRE100の例示する国際規格に準拠して策定した自主基準をもとに、各発電所の持続可能性を評価します。
その評価結果をレポートにまとめ、独立した外部機関が検証することで、持続可能性に関する説明の根拠を整える仕組みです。
NTTアノードエナジーも、仕組みの構築にあたってレビューや助言を行いました。
今回、検証が完了したのは次の4発電所です。
- 苅田バイオマス発電所(福岡県・75.0MW)
- 仙台蒲生バイオマス発電所(宮城県・75.0MW)
- 御前崎港バイオマス発電所(静岡県・75.0MW)
- 徳島津田バイオマス発電所(徳島県・74.8MW)
4施設の設備容量は合計299.8MWとなります。
さらに、秋田バイオマス発電所や石巻ひばり野バイオマス発電所など、追加の3発電所にも適用し、2026年度内に計7発電所での検証完了を目指しています。
企業の環境情報開示を支える新たな仕組みに
今回の取り組みで重要なのは、電力を調達する企業が、その持続可能性について説明するための根拠を得られる点です。
再生可能エネルギーを使用しているという事実に加え、発電所の持続可能性に関する評価と第三者検証の結果を示すことで、環境情報開示の透明性向上につながることが期待されます。
両社は今後、この仕組みを活用した「コーポレートPPA」と呼ばれる中長期の電力購入契約を通じて、企業の再生可能エネルギー導入を支援する方針です。
脱炭素経営では、再生可能エネルギーの導入量だけでなく、その根拠をどこまで説明できるかも重要な視点となります。
今回の第三者検証は、企業が環境への取り組みをより透明性の高い形で示すための一歩といえそうです。
詳しくは、「NTT株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部





















