部屋でお気に入りの音楽を流しているとき、あるいはドライブ中。テンションの上がるBGMをバックに流したまま、スマホで動画(VlogやSNS用のリール、楽しそうな空間の記録)を撮ろうとしたことはないでしょうか。
しかし、スマホのカメラアプリを起動して「動画」モードに切り替えた途端、それまで流れていた音楽が「プツッ……」と無情にも強制停止してしまう。慌ててコントロールセンターを開いて音楽を再生し直そうとしても、動画モードのままではどうしても音楽が鳴ってくれない――。
この、動画撮影時の「BGMぶつ切り現象」は、スマートフォンのカメラが「動画の音声をクリアに拾うため」の親切設計(仕様)なのですが、日常の楽しい瞬間を音楽ごと残したい人にとっては、大きなプチストレスであり、ガッカリする瞬間です。
動画を撮るために音楽を諦めるのは、もう終わりにしましょう。実はスマホのカメラには、「動画モードに切り替えることなく、音楽を大音量で流したまま、1秒で動画撮影をスタートさせる」隠された撮影ルートが用意されています。今回は、思い出の背景に完璧なBGMを残す「QuickTake(クイックテイク)撮影ハック」を解説します。
『動画モード』にするな。写真のまま長押しするだけ
なぜ、動画を撮ろうとすると音楽が止まってしまうのか。原因は、カメラアプリの「動画(ビデオ)」の画面に切り替える行為そのものにあります。スマホのシステムが「これから本格的な動画撮影が始まるから、他のアプリの音を遮断してマイクを最優先にしよう」と気を利かせてしまうのです。
ならば、スマホに気づかれないように「写真」モードのままで動画を撮ってしまえばいい。それを可能にするのが、最新のスマートフォン(iPhoneの標準カメラや、AndroidのGoogleカメラ)に標準搭載されている「QuickTake(クイックテイク)」というジェスチャー機能です。
- ハック内容:『写真モードのシャッター長押し&スライド固定』
やり方は驚くほどシンプルです。カメラアプリを起動したら「写真」モードのまま、画面中央の白いシャッターボタンを「グッと長押し」する。
これだけで、スマホは音楽を流し続けたまま、バックグラウンドで即座に動画撮影を開始します。さらに指をそのまま横へスライドしてロックしてしまえば、指を離してもBGM付きの動画をずっと撮り続けることができるのです。
実践:音楽と動画を同時に走らせる「正しい撮影手順」
今日から音楽を止めずに動画を撮影するための、具体的な実践手順です。
- 【ステップ1:好きなアプリで音楽を流しておく】 Apple MusicやSpotify、YouTube Musicなど、普段使っている音楽アプリでお気に入りの曲をスピーカー(またはイヤホン)で再生しておきます。
- 【ステップ2:カメラを開き、『写真』モードのままボタンを長押しする】 カメラアプリを起動します。このとき「ビデオ」には絶対に切り替えず、「写真」モードのままで、白いシャッターボタンを長押し(ホールド)します。ボタンを押している間、音楽が止まることなく動画撮影がスタートします。
- 【ステップ3:右にスライドして『鍵マーク』で固定する】 長時間の動画を撮りたい場合は、ボタンを長押ししたまま、指を右側(横画面なら上側)にある「鍵のマーク(ロックアイコン)」に向かってシュッとスライドさせて指を離します。これで撮影モードが固定され、両手を離してもBGMが流れたまま動画が録画され続けます。
ツールの「正面玄関」ではなく「裏口」からスマートに入る
「動画を撮る=ビデオモードにする」というのは、私たちが頭の中で凝り固まってしまっている固定観念です。しかし、最新のスマホOSは、人間の「今この瞬間を逃さずに、手軽に動画を撮りたい」というニーズのために、写真モードからのショートカットを必ず用意してくれています。ツールの仕様に振り回されるのではなく、ツールの仕様を先回りして飼い慣らすこと。これこそが、大人のデジタル活用術です。
現代の「個人DX」の本質は、新しいアプリを買うことではありません。こうした日常の「仕様だからできないと諦めていた小さな不満」を、標準の隠し機能によって1秒でスマートに解決することにあります。
一度この「長押しスライド」を指に覚え込ませてしまえば、ドライブ中の車内の盛り上がりも、お気に入りのBGMと一緒に最高の空気感のまま動画に残すことができます。
「動画を撮るたびに音楽が止まるのがストレスだった」という方は、ぜひ今すぐ音楽を流して、カメラのシャッターをグッと長押ししてみてください。音楽と映像が完璧に融合する、あの気持ちの良い撮影体験に感動しますよ!
レポート/DXマガジン編集部 茂木






















