財布への負担が増す中、生活者の選択肢としてリユースが存在感を高めています。株式会社メルカリが20代から60代の男女1,040人に実施した意識調査では、物価高を背景にリユース品の購入検討が進む一方、実際の購入に踏み切れない要因として品質不安が際立ちました。特に高額カテゴリーで顕著であり、プロによる保証が購入意欲を大きく押し上げる可能性が示されています。スマートフォンの平均販売価格上昇見通しやブランド品の価格改定が続く中、品質保証の在り方が市場成長の鍵になる姿が浮かび上がりました。
物価高で検討は増加も購入は伸び悩み 現状のギャップが明確に
物価高の影響についての事前調査では、リユース品の購入を検討する頻度が増えた人は合計で20.8%でした。関心は着実に高まっている一方で、直近1~2年間の購入状況では「全く購入しない」が51.0%と約半数を占め、検討と購入の間に大きなギャップがあることが示されました。この乖離の背景には、商品状態の見極めの難しさや価格妥当性への疑念など、複合的な心理的障壁があることがうかがえます。スマートフォンやブランド品の価格上昇が続く中で、リユースへの注目は高まる一方、行動変容には安心材料が不足しているといえます。なお、スマートフォンはAI需要に伴うメモリ価格の高騰などを背景に、2026年に平均販売価格が前年比6.9%上昇する予測が示されています。
高額カテゴリーで強まる不安 内部劣化や真贋懸念がボトルネックに
購入しない理由としては、汚れや衛生面が48.0%で最多となり、次いで品質不安が40.9%、価格の妥当性が31.3%でした。偽物やコピー品への不安も22.4%と一定数存在しており、安心して選べる環境整備の必要性が見て取れます。さらに、不安の度合いは価格帯によって差が生じ、高額ブランドのバッグで不安を感じる人は70.7%と、低価格帯のバッグの43.6%を27.1ポイント上回りました。高額リユース品の購入を阻む具体要因では、ファッション領域で偽物懸念が73.3%、衛生面が59.7%、説明や写真との差異が53.5%となりました。デジタル機器では、動作不良やバッテリー劣化などのリスクが73.3%、保証やアフターケアの欠如が46.3%、データ初期化の適切性が42.9%と、内部状態の見極めが難しい点が障壁になっています。
8割超が「品質保証」を重視 プロの保証が購入意欲を押し上げる
品質保証の重要性については、「高額ブランドのファッションアイテム」で83.2%、「スマートフォン・PC・タブレット」で85.9%が重要と回答しました。高額領域ほど安心材料を求める傾向が強く、保証の有無が購入判断に直結する実態が明確です。さらに、プロの品質保証がある場合、リユース利用層ではスマートフォン・PC・タブレットで51.7%、高額ブランドのバッグで51.2%、時計・ジュエリーで49.0%、衣類・靴で47.7%が購入してもよいと答えました。未利用層でも約2割が前向きな姿勢を示しており、保証の仕組みが潜在需要の顕在化を後押しすると見られます。結果として、品質保証は購入の不安を取り除き、市場拡大を支える中核要素となることが示唆されました。
調査の位置づけと今後の展望
本調査は、物価高の環境下で拡大するリユース市場における現状と課題を可視化するものです。とりわけ、スマートフォンや高額ブランド品といった価格上昇が著しいカテゴリーで、品質保証の整備が購買の最後の一押しになる点が明確になりました。調査はインターネットで実施され、対象は20代から60代の男女1,040人で、リユースの利用層と未利用層を均等に抽出しています。高額ブランドのファッションアイテムはバッグや時計・ジュエリー、衣類・靴を想定しており、集計では四捨五入により合計が100%にならない場合があります。メルカリは、価値の循環を広げるミッションのもと、安心安全なリユース活用の環境整備を進める姿勢を示しています。品質保証の充実は、生活者の不安を和らげ、持続可能な消費への移行を後押しする鍵になるといえます。
詳しくは「株式会社メルカリ」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部






















