OpenAIは9月1日、医療分野でChatGPTやCodexから外部データを利用できる新たな仕組みを発表しました。その一つが「Healthcare Public Data」です。医学研究や臨床試験、医薬品情報、Medicareデータ、医療提供者情報などを、9つの公開ヘルスケア情報源から検索できます。対象となる利用者や医療機関は、ChatGPTやCodexでの仕事の中から、こうした公開情報へアクセスできるようになります。
PubMedなど9つの公開情報源に対応
Healthcare Public Dataでは、医学・生命科学分野の研究情報を検索できるPubMedなど、公的な医療情報源を利用できます。特徴は、複数のWebサイトを一つずつ探すのではなく、AIを使った作業の中から必要な情報源へアクセスできることです。ただし、Healthcare Public Data自体が患者の電子カルテを検索するわけではありません。この機能は公開されているヘルスケア情報を対象とした読み取り専用の仕組みで、患者カルテにはアクセスしません。
Epicとも連携、患者情報は「読み取り専用」
OpenAIは今回、電子健康記録(EHR)システム「Epic」との連携も発表しました。こちらはHealthcare Public Dataとは別の仕組みです。対象となる医療機関の利用者は、管理者による設定や本人のEpicへのログインなど必要な条件を満たしたうえで、既存のアクセス権限の範囲内で患者情報を利用できます。Epicとの連携も読み取り専用です。AIが自由に患者カルテを書き換えたり、誰でも患者情報へアクセスできたりする機能ではありません。
すべてのChatGPTユーザーが使えるわけではない
今回の機能は、日本を含む一般のChatGPT利用者全員に追加された医療検索機能ではありません。Healthcare Public DataやEpicとの連携は、ChatGPT for HealthcareやHIPAA対応のChatGPT Enterpriseワークスペースなど、対象となるサービスや利用環境で提供されます。また、米国の対象となるChatGPT for Clinicians利用者もHealthcare Public Dataを利用できますが、Epicとの連携は個人のChatGPT for Cliniciansアカウントでは利用できません。提供対象によって利用できる機能が異なる点には注意が必要です。
医療でも「AIに聞く」から「情報源につなぐ」へ
医療では、AIが回答するだけでなく、その根拠となる情報をどこから取得するかが重要です。今回のHealthcare Public Dataでは、医学研究や臨床試験、医薬品などの公開情報源へAIからアクセスできます。さらに対象となる医療機関では、Epicを通じて権限のある患者情報をAIを使った業務につなげる仕組みも用意されました。一般向けChatGPTの医療相談機能ではありませんが、医療現場では「AIそのものが持つ知識」だけに頼るのではなく、「信頼できるデータへAIを接続して使う」方向へ活用が進み始めています。
詳しくは「OpenAI」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部





















