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愛媛の企業7割が「賃上げ」予定。物価高と人手不足への“防衛的”な昇給が鮮明に

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株式会社いよぎん地域経済研究センターは、県内一般事業所の賃金改定動向を取りまとめました。全体の72.3%が2026年度の賃上げを予定しており、賃上げの動きは継続しています。長引くコスト高や価格転嫁の遅れから、高い水準の賃上げには息切れ感がみられる結果となりました。賃上げ方法では「定期昇給とベースアップ」が49.2%で最も多く、「ベースアップのみ」の16.6%と合わせると、約7割の企業がベースアップを予定しています。ベースアップの要因は「物価高への対応のため」と「採用難や離職防止」が他の項目を大きく引き離しています。賃上げの負担については、約9割が負担を感じており、賃上げの想定通りに正社員の確保が進んでいない企業が約6割となりました。

賃上げの実施見通しと水準 72.3%が増額予定で3%台が最多

2026年度の賃上げ予定は全体で72.3%となりました。2025年度実績の90.6%からは低下し、見通し段階で慎重な姿勢がうかがえます。部門別では製造業の約8割、非製造業の約7割が賃上げを予定しています。従業員数別では、企業規模が大きいほど賃上げ予定の割合が高いものの、全ての規模で前年度実績を下回りました。特に20人以下では大きく低下し、コスト高による粗利確保の難しさなどの声が示されています。地域別では東予、中予、南予のいずれも賃上げ予定は約7割となりましたが、東予と南予で据え置きが増加しました。賃上げ率は全体で3%台が27.2%で最も高く、次いで2%台が21.5%でした。1%未満から3%台の割合は68.2%となり、4%台以上の割合は低下しました。

ベースアップの実施要因と具体策 物価高対応と人材確保が中心

ベースアップの要因では、物価高への対応が84.3%で最も高く、採用難や離職防止が73.2%で続きました。企業業績の改善や価格転嫁の進展といった積極的要因は1割程度にとどまり、防衛的な賃上げが続いています。賃上げの具体策は、定期昇給とベースアップの組み合わせが49.2%で最も多く、ベースアップのみは16.6%でした。初任給引き上げは25.9%で前年から大きく伸びました。部門別では、製造業、非製造業ともに定期昇給とベースアップを回答した割合が約5割となり、ベースアップのみと合わせて6割から7割の水準です。従業員数別では、20人以下と101人以上で定期昇給とベースアップの割合が最も高く、初任給引き上げは企業規模が大きいほど割合が高くなっています。

賃上げ負担と人材確保の実態 約9割が負担を感じ、正社員確保は約6割で未達

賃上げによる負担度は、大いに負担が27.8%、やや負担が61.0%で合計88.8%が負担を感じています。賃上げと正社員確保の関係では、賃上げしても確保できないが31.8%で最も高く、やや不足しているの25.1%と合わせて約6割が想定通りの確保に至っていません。業種では建設や小売、医療と福祉などで確保が難しい傾向が示されました。従業員数別では、規模にかかわらず賃上げしても確保できないが約3割で共通しています。また、規模が小さいほど賃上げと正社員確保を関連付けていない割合が高い傾向がみられました。据え置きの要因は、現在の月給が適正な水準が45.7%で最も高く、価格転嫁が不十分が37.1%、今後の賞与支給等で対応が25.7%となりました。

今後の見通し ベア継続の予定は35.2% 判断材料は業績見通しと採用動向

来年度以降のベースアップ実施見通しは、来年度以降も継続する予定が35.2%となり、前年を上回りました。未定は増加し、時期は未定ながら状況をみて検討したいは低下しました。今後のベア実施の判断材料は、自社の業績見通しが79.4%で最も高く、採用動向と労働力確保状況が55.8%で続きます。価格転嫁の進展状況も約半数が重視しています。今後の賃金水準と雇用の方針は、業界や地域で平均的な水準だが持続的な賃上げが60.3%で最も高くなりました。愛媛の実質賃金は2025年に対前年比マイナスが続いており、物価高対応と持続性のある賃上げが重要です。企業は価格転嫁や生産性向上の取り組みを続けながら、賃上げを人材確保に効果的に結び付けていくことがポイントになります。

詳しくは「株式会社いよぎん地域経済研究センター」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部 權

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