味噌や醤油などの調味料メーカーで倒産が急増しています。2026年は1月から7月に8件が発生し、過去30年で最多を更新しました。前年同期はゼロで、変化の急さが際立ちます。8件のうち業歴50年以上が4件と半数を占め、販売不振が6件、負債1億円以上が4件でした。物価高に起因する倒産が4件、人手不足関連が2件と、コスト上昇と供給体制のひっ迫が並行して表面化しています。輸入原料や燃料の高騰が続く一方、一般消費者の支出抑制が強く、他社の価格動向を無視できない状況が価格転嫁の遅れにつながりました。さらに、居酒屋やラーメン店など飲食業の倒産が過去30年で最多となり、業務用の出荷減が調味料メーカーの収益を直撃しています。
個別事例では、佐世保市の大日興産株式会社が5月29日に佐賀地裁から破産開始決定を受け、調味料エキスやラーメンスープを手がけ年商は10億円程度でしたが、原材料や燃料の高騰分の価格転嫁が遅れ業績が悪化しました。また、6月8日には愛知県半田市の株式会社調味とグループ2社が名古屋地裁から破産開始決定を受け、スープの素やラー油を製造していましたが、コロナ禍の受注減に最近の原材高騰が重なり事業継続が困難となりました。
過去30年の1月から7月の倒産数は2008年の5件が最多でしたが、2026年は8件で上回りました。調味料は「さしすせそ」として料理の基礎を支える一方、取引先の苦境や価格競争の激化に抗うことが難しくなっています。足元の急変は、食品サプライチェーン全体の構造的な逆風を示す指標と言えます。
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