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「従業員のために上げたいが原資がない」、過半数の企業が悩む中小企業賃上げの限界

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フォーバル GDXリサーチ研究所は、全国の中小企業経営者1,653人を対象に「2026年度第1回 中小企業経営実態調査」を実施しました。厚生労働省が令和8年度地域別最低賃金の引き上げ目安を全国加重平均55円、率で4.9%と示した一方で、賃上げを実施した企業の賃上げ率は1〜4%未満が48.4%と約半数を占め、4%以上は31.4%にとどまりました。賃上げの実施企業は63.3%で、前回から3.0ポイント低下したものの6割超を維持しています。未実施の理由は「売上や利益が伸びていないため」39.7%が最多で、「賃上げの必要性を感じていないため」23.1%、「人件費の増加が経営を圧迫するため」19.9%が続き、収益力とコストの板挟みが浮き彫りになりました。実施理由では「従業員の定着率や満足度を高めるため」73.9%が突出し、「社会的要請や業界の流れに対応するため」36.8%が続いています。

賃上げの効果については、実施企業の47.5%が「効果があった」と回答し、具体的には「従業員のモチベーションが向上した」83.1%が最多でした。ほかに「離職率が低下した」21.6%、「採用がしやすくなった」13.5%、「生産性が向上した」11.9%が挙がり、人的側面での改善が中心となりました。効果実感は実施理由によって差があり、「業績が改善したため」に賃上げした企業で62.2%と最も高く、「経営理念や方針に基づいているため」55.1%、「従業員の定着率や満足度を高めるため」52.1%が続きました。一方で、外部環境への対応を主とする場合は41.5%と低く、賃上げの狙いが業績や方針と結び付いているほど成果につながりやすい傾向が見られます。原資の確保状況は「十分に確保できている」12.7%、「ある程度は確保できている」46.9%で、計約6割が一定の確保を回答しましたが、「あまり確保できていない」「ほとんど確保できていない」は33.4%に上りました。

経営負担については、賃上げ実施企業の57.8%が負担を感じ、「人件費負担の増加」89.9%、「営業利益の減少」74.9%、「広告費や設備投資など他予算への圧迫」43.8%が影響として挙がりました。原資の手当て方法は「売上拡大による利益の確保」63.6%が最多で、「製品やサービスへの価格転嫁」30.3%、「業務効率化や生産性向上によるコスト削減」17.9%が続いています。最低賃金の引き上げ目安が4.9%となるなかで、賃上げ率との乖離が残る現状では、収益力の強化と適正な価格転嫁の実行が鍵となります。また、賃上げ促進税制の「制度を知らない」企業が48.5%に及び、「活用している」は9.2%と限定的でした。制度理解と活用の遅れは持続的な賃上げの阻害要因となり得るため、情報入手と申請準備を平行して進めることが重要です。

詳しくは「フォーバル GDXリサーチ研究所」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部

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