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バッテリーは「買う」から「利用する」時代へ。日立と三菱UFJがバッテリー事業を世界へ拡大

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株式会社日立製作所と株式会社三菱UFJ銀行は、脱炭素型モビリティの普及を支える事業共創モデル「NextGenプロジェクト」の拡大に向けた覚書を締結しました。電動バスやEV、充電インフラを含むモビリティ資産の導入を、ファイナンススキームとエネルギーソリューションの両輪で支える体制を強化します。英国内で実装を進めてきたBattery as a Serviceの枠組みを基盤に、対象国や対象設備を広げる計画です。運用最適化やライフサイクル管理まで含めたマネージドサービスを提供し、初期投資負担の軽減と運用の高度化を同時に実現する狙いがあります。事業拡大の一環として、ノルウェーの公共交通大手Boreal Norge ASグループとも覚書を交わしています。

NextGenプロジェクトの来歴と拡大方針

NextGenは、日立グループの日立ゼロカーボンが英国のファースト・バス社向けに開始したBaaS事業が起点です。電動バス1,000台規模のバッテリー充電マネジメントサービスを提供した実績を持ち、運用とエネルギーマネジメントの両面で知見を蓄積してきました。三菱UFJ銀行は2024年5月に特別目的会社を通じた出資を行い、電動化資産の調達と運用支援で協業を開始しています。その後も提携範囲を広げ、社会インフラの運用ノウハウと金融基盤を組み合わせる体制を強化しました。今回の覚書では、英国中心のバッテリー領域から、EVや充電インフラ、エネルギーマネジメントシステムへと対象を拡大します。さらに、産業分野や電力網、データセンター向けの電力設備への適用も視野に入れています。

資金調達スキームと運用支援の具体像

両社は、交通事業者の導入負担を軽減するため、特別目的会社の構築と拡大を進めます。これにより設備の初期投資を抑えながら導入を円滑化し、輸送サービスの提供に集中できる環境を整えます。日立は戦略SIBビジネスユニットがプロジェクトを主導し、日立エナジーを含むグループ横断の知見を統合します。日立ゼロカーボンはデータドリブンなソリューションを基盤に、資産のパフォーマンス管理やライフサイクル最適化に関するマネージドサービスを提供します。加えて、AIを活用した「Lumada 3.0」を体現する次世代ソリューション群「HMAX by Hitachi」の拡充を図り、車両と充電インフラの運用高度化と効率化をめざします。資金面と運用面の両立は、電動化移行に伴う複雑な運用課題と資金制約の解消に資する取り組みです。

グローバル動向と横展開の可能性

電動輸送分野への世界の投資額は2024年に約7,500億米ドルに達し、エネルギー転換投資の最大分野とされています。一方で、多くの交通事業者は大規模な電動化移行に必要な資金と運用面の複雑さに直面しています。両社は、ファイナンス、マネージドサービス、データ活用を組み合わせることで、電動化の横展開を可能にする仕組みの構築を進めます。今回の枠組みは、複数国や多様な設備に適用できるよう設計されており、モビリティ領域にとどまらない拡張性を持っています。導入事業者は、段階的な設備配備と運用データに基づく最適化を進めることで、TCOの抑制とサービス品質の維持を図ることが期待されます。事業の拡大は、ネットゼロ実現に向けた取り組みの加速にもつながります。

ノルウェーBorealとの協業と関係者のコメント

NextGen拡大の一例として、日立ゼロカーボンと三菱UFJ銀行は、ノルウェーの公共交通会社Boreal Norge ASおよび子会社Boreal Buss ASと覚書を締結しました。Borealは3,000人以上の従業員を擁し、850台超のバスと35隻のフェリーを含む車両群を運営しています。本協業では、電動化移行計画の推進、運用リスクの低減、サービス最適化、運営契約の変化への対応にどのように寄与できるかを検討します。日立製作所の谷口潤氏は、社会インフラとデジタルの知見に金融基盤を組み合わせ、HMAXを通じて資産パフォーマンス向上とトータルコスト最適化を図る考えを示しました。三菱UFJ銀行の大澤正和氏は、BaaSのリーディングポジションの強化や、セカンドライフバッテリーを含むバリューチェーン構築への意欲を述べました。Borealのニコライ・クヌーズモーン・ウートハイム氏は、電動化フリートの可能性活用と、より効率的でスマートな輸送およびエネルギーマネジメントの実現に期待を示しています。

詳しくは「株式会社日立製作所」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部 權

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