NTTドコモビジネスは1日、アパレル製品のタグにQRコードを付与し、使用素材や仕様、開発背景、修理履歴を参照できる実証実験を開始しました。タグのQRコードを読み取ると専用サイトに遷移し、製品の基本情報や素材構成、手入れ方法に加え、修理前後の写真や修理内容、利用者のエピソードまで確認できます。CYKLUSと共同で検証し、期間は11月までとされています。実証にはゴールドウインや縫製工場のミヤモリが参加し、400〜500点の製品にタグを実装する計画です。商用化の目標は2027年秋ごろで、段階的に要件や運用の妥当性を見極める取り組みが進みます。
本実証はNTTドコモビジネスのデータを一元管理できるICT基盤を活用します。消費者や修理事業者は現場でQRコードを読み取るだけで必要情報にアクセスでき、修理やメンテナンスの判断材料が可視化されます。製品が生まれるまでの工程や背景にあるストーリーも表示され、単なる情報開示にとどまらず、製品への愛着を高め長く使ってもらうことを意図しています。修理済みの製品は、修理内容と前後の写真、利用者のエピソードを記録可能で、再流通時の透明性や信頼性の向上が期待されます。履歴が蓄積されることで次回修理の効率化や品質の一貫性にもつながります。400〜500点という規模は、運用課題の抽出や標準化検討に適したボリュームといえます。
デジタル製品パスポートは欧州連合が導入を進める制度で、原材料調達から製造、販売、修理、リサイクルに至るまでの情報をデジタルで管理する仕組みです。欧州で義務化が進む状況を踏まえ、国内でも制度導入を見据えた対応が求められています。アパレル産業では大量生産と大量廃棄による環境負荷が課題となっており、製品情報や修理履歴の可視化はリユースやリサイクルを後押しします。NTTドコモビジネスは本取り組みを通じ、GX領域での事業拡大を進める考えです。導入を検討する企業は、まずQRコード実装に向けて素材構成や取扱い方法、修理記録などの情報項目を棚卸しし、入力と更新の運用フローを整えることが出発点になります。次に、修理事業者との連携体制を確立し、修理前後の記録を確実に残す仕組みを組み込むことで、再流通時の価値評価にもつなげられます。
詳しくは「NTTドコモビジネス」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部





















