電子商取引の不正購入や架空出品による被害が相次ぐ中、警察庁は9日、EC関連大手のLINEヤフー、楽天グループ、メルカリの3社と情報連携の協定を結びました。各社が把握した不正取引が疑われる利用者の情報を警察庁に提供し、分析結果に基づいて関係各社へ共有する枠組みです。連携対象は氏名、電話番号、カード情報、配送先住所などで、サイト利用停止や配送差し止めといった具体的措置に結びつけます。昨年のクレジットカード不正利用額は全国で約510億円に上り、被害拡大の抑止が急務とされています。警察庁の担当者は、提供情報を横断的に分析し、都道府県警にも共有して捜査に活用する方針を示しました。ECの実態に即した公民連携が加速する形です。
協定の枠組みと連携フロー
事業者は自社で不正が疑われる利用者を把握した段階で、氏名、電話番号、カード情報、配送先住所などを警察庁に提供します。警察庁は受け取った情報を分析し、被害防止に必要と判断した場合に、氏名や住所などを他社へ共有します。共有を受けた各社は、サイト利用停止や配送差し止めなどの対策を速やかに実施します。これにより、単独企業内で断片化していた兆候が結び付けられ、横断的なパターン把握が進みます。流通前の差し止めやアカウント無効化など初動の迅速化が期待されます。協定は、検知から実行までの時間短縮に資する運用上の明確な手順を備えています。
対象企業と被害の背景
協定の相手方は、通販サイトを運営するLINEヤフーと楽天グループ、フリマアプリ大手のメルカリの3社です。ECでは、他人のカード情報を使った不正購入や、存在しない商品を出品して代金を詐取する架空出品の被害が続出しています。犯罪グループは、偽サイトに誘導するフィッシングの手口で個人情報を盗み、カード情報を入手しているとされています。昨年のクレジットカード不正利用額は全国で約510億円に達しました。複数のサービスを横断して悪質行為が継続されるケースもあり、個社対応には限界が指摘されてきました。今回の連携は業態をまたいで情報を共有し、連鎖的な被害の芽を早期につぶす狙いがあります。
詳しくは「警察庁」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部






















