MENU

ニュース

豊中市の介護DXが本格始動 2年間伴走と最大4,000万円補助で“使われるテクノロジー”へ

  • URLをコピーしました!

導入して終わりでは、現場は変わりません。大阪府豊中市は、介護現場の業務改善とICT導入を一体で進める「介護DX導入伴走支援事業」を始めます。モデル施設を核に、2年間の継続支援で人と組織を変える設計です。伴走は株式会社TRAPEが担い、デジタル中核人材の育成まで包括します。補助と伴走を同時に用意した実装重視の枠組みが動き出しました。

補助金と伴走を“セット”に 中核1施設と普及8施設で市全域へ横展開

豊中市は、市内介護事業所向けに事業説明会を2026年6月24日に開催し、モデル施設の公募と事業全体像を共有しました。選定されたモデル施設の支援は株式会社TRAPEが担当し、令和10年3月まで約2年間、現場に寄り添う伴走支援を実施します。狙いは効率化だけではありません。職員が専門性を発揮し、安心して働き続けられる職場をつくり、結果として利用者により良いケアを届ける持続可能な体制を、市ぐるみで形にすることです。モデル施設は二類型で構成します。協働型の中核モデル施設は1施設で、他施設への助言や実践支援を担い、テクノロジー導入補助金の上限は4,000万円です。牽引役となる普及モデル施設は8施設で、取り組みの整理と共有を担い、補助上限は1施設あたり1,000万円です。補助と伴走を組み合わせ、単年度で終わらない2年スパンの取り組みを可能にします。

本事業の特長は三つに整理できます。第一に、豊中市独自の導入補助金と、TRAPEによる2年間の伴走支援を同時に提供する点です。第二に、機器の導入を目的化せず、チームづくりから始めて、テクノロジーを使いこなす現場力と組織開発までを一貫して支える設計です。第三に、9つのモデル施設を起点に、成果を再現可能な形に整理し、市内全域へ面で広げる方針です。TRAPEは現状把握から効果検証までの七つのステップで伴走し、研修と実践を通じて現場からデジタル中核人材を育てます。人材育成では、70・20・10の考え方や経験学習サイクルを基に、実務での学びを重視します。現場に根ざした推進役が育つことで、取り組みは一過性で終わらず、施設自走の可能性が高まります。

2026年6月24日の説明会では、豊中市がモデル施設の役割や補助金、伴走内容を説明しました。続いて株式会社TRAPEが生産性向上の考え方を解説し、TRAPEの支援を受けて「介護職員の働きやすい職場環境づくり内閣総理大臣表彰」を受賞した特別養護老人ホームもくせいの伊藤施設長が登壇しました。現場での実践に基づくDXの取り組みや伴走支援の具体が語られ、参加者からは期待の声が寄せられました。豊中市は、単なる機器導入にとどまらない業務プロセスの見直しや組織文化の変革を進め、市内全体の底上げを掲げています。市・事業者・支援事業者が課題を共有し、ともに考え挑戦する姿勢を示し、横断的なデジタル化を推進します。テクノロジーを土台に、現場が自分たちで考え変わり続ける「新しい介護のかたち」を育てるとしています。

株式会社TRAPEは2015年設立で、本社は大阪市淀川区です。代表は鎌田大啓氏で、ビジョンはNo Role No Lifeを掲げます。事業として、委員会運営から課題の見える化まで支援する完全無料のオンラインツール「生産性向上くん」、生産性向上や働きがい向上、リーダー育成を同時に実現するフルオンライン伴走「Sociwell」、厚生労働省や自治体の関連事業を展開しています。介護現場で生産性向上が一般化する以前の2017年から国のガイドライン策定に関与し、全国の自治体・介護現場で伴走してきた実績があります。今回の2年間の取り組みにおいても、現場のプロジェクト単位での実践支援と、変革を担う人材育成を一体的に進める強みを注ぐとしています。市全体で介護現場の働きやすさとケアの質を両立させる狙いに対し、補助と伴走、育成と横展開の四位一体で応えます。

見解として、導入補助と長期伴走の組み合わせは、利用定着と効果創出の確度を高める現実解です。モデル施設での再現性設計は、個別最適から市全体最適への橋渡しとして有効だと考えます。

詳しくは「株式会社TRAPE」の公式ページまで。 レポート/DXマガジン編集部

シェアはこちらから
  • URLをコピーしました!
  • 週刊SUZUKI
  • 日本オムニチャネル協会
  • 公式LINEメンバー

お問い合わせ

取材のご依頼やサイトに関するお問い合わせはこちらから。

問い合わせる