年金振込口座を公金受取口座として登録できる特例制度が始まります。デジタル庁は、申請の手間を減らし、給付金等をより早く確実に振り込むことを目的に、年金受給者を対象とした行政機関等経由登録の仕組みを導入します。公金受取口座を未登録の年金受給者は、不同意の申出がなければ、現行の年金振込口座が自動で登録されます。登録対象は金融機関名や口座番号などの振込に必要な情報に限られ、残高や取引履歴は含まれません。詐欺防止の観点から、電話やSMS、メールで口座情報を求めることはなく、簡易書留の封書での通知が基本となります。対象者には意向確認書が届き、希望しない場合は期限内の手続きが必要です。
何が変わるのか 特例制度の概要と対象
制度の要点は、公金受取口座登録制度の新たな登録方法として、年金振込口座をそのまま受取口座に設定できることです。対象は公金受取口座を未登録の年金受給者で、2026年4月15日時点で65歳以上の方が該当します。すでに公金受取口座を登録している方には意向確認書は送付されません。登録されるのは、金融機関名や支店名、口座番号、名義などの必要情報のみで、暗証番号や残高、取引履歴は登録されません。国が預貯金を引き出すことはなく、税の徴収等を目的とした仕組みでもありません。受け取れる給付金は、災害や緊急時の給付金に加え、年金、所得税の還付金、高額医療費など多岐にわたり、制度活用の利便性が高まります。
手続きの流れとスケジュール 意向確認書の受取から登録完了まで
対象者には日本年金機構から簡易書留で「公金受取口座に関する大切なお知らせです」と記載された茶封筒が届きます。封筒にはデジタル庁と厚生労働省のロゴが入り、差出人は日本年金機構です。送付時期は2026年8月頃から2027年2月頃まで順次行われ、対面での受け取りが必要です。封入物には意向確認書、意向確認書に関する案内、公金受取口座登録制度のお知らせ、目隠しシールが含まれます。口座登録を希望する場合は特段の手続きは不要で、意向確認書記載の年金振込口座が公金受取口座として登録されます。登録完了までは約3から4か月かかり、完了後はマイナポータルのお知らせ、または「公金受取口座の登録等に関するお知らせです」と記載のはがきで通知されます。
登録を希望しない場合の対応と注意点
登録を希望しない場合は、意向確認書内の不同意申出書に必要事項を記入し、到着から45日以内に投函します。期限に間に合わない場合は、年金振込口座が公金受取口座として登録されます。登録後に解除を希望する場合は、マイナポータルや金融機関の窓口で手続きが可能です。なお、電話やショートメッセージ、メールで口座情報の提供を求めることはありません。不審な連絡には応じず、簡易書留で届く公式書類の内容を確認することが重要です。登録情報は振込に必要な最小限に限定され、個人の資産情報や暗証番号は含まれません。意向確認や問い合わせは、案内に記載された専用窓口の利用が求められます。
制度の実務的な利点と活用のポイント
この特例制度により、給付金等の受取時に都度必要だった口座情報の記入や通帳写しの提出が不要になります。事前に受取口座が登録されることで、申請手続きが簡素化され、振込までの時間短縮が期待できます。年金や所得税の還付金、高額医療費など160種類以上の給付金等が対象となり、幅広い場面で利便性が高まります。手続き不要で登録が進む一方、登録を望まない場合は期限内の不同意申出が必要となるため、意向確認書の到着後は内容の精査が欠かせません。登録完了の通知方法や解除手続きの可否も明示されており、状況に応じた判断が可能です。対面受取の簡易書留で案内されるため、確実に受け取って内容を確認することが求められます。
詳しくは「デジタル庁」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集





















