激甚災害やサイバー攻撃への備えが求められる中、株式会社日立製作所、日立ヴァンタラ株式会社、NTTドコモビジネス株式会社は、レッドハット株式会社と日本オラクル株式会社の協力のもと、600kmを超えるデータセンター間での広域災害対策を実機で検証しました。低遅延で高速なIOWN APNを用い、日立のストレージ仮想化技術を核にしたBorderless Data ShareにRed Hat OpenShift Virtualizationを統合し、インフラからアプリケーションまでの全自動復旧を成立させました。障害検知から副サイト切り替え、OSとデータベースの起動まで自動化し、業務再開まで約10分を確認しました。Oracle AI Databaseの起動とリカバリ処理はデータの一貫性を保ったまま2分弱で完了できる構成で評価しています。東京と大阪に相当する600km通信環境でもデータ保全性を維持し、事業継続性を実証しました。
実証のポイントと構成要素
本実証は、IOWN APNの実環境を用い、ストレージ、仮想化基盤、データベースを組み合わせた統合環境で実施しました。基盤は日立ヴァンタラのVSP One BlockとRed Hat OpenShift Virtualizationのハイブリッドクラウド構成とし、従来仮想環境からの移行も見据えています。主サイト停止を想定し、Red Hat OpenShiftの高可用化機能の要求でHitachi Storage Plug-in for Containersが即時連動し、副サイトへの切り替えからOSやOracle AI Databaseの起動までを自動化しました。コールドスタンバイ構成の特性を踏まえつつ、各プロセスを最適化して全体のRTO短縮を達成しています。マイクロサービス間のリアルタイム連携も、600km超の遠隔環境で実現性を確認しました。ストレージからデータベース、アプリケーションまで一貫したデータ保全を評価指標として検証しています。
結果と今後の展開
結果は三点で、第一にアプリケーション層まで一気通貫の全自動復旧で約10分の業務再開を確認しました。第二に600kmを超える距離でもデータの一貫性を保ち、副サイトでの業務継続が可能であることを示しました。第三にIOWN APNの低遅延性により、Red Hat OpenShift上のコンテナアプリケーションを遠隔地間で現実的に運用できる見通しを得ました。参画各社は得られた知見をBDSの強化に生かし、金融などミッションクリティカル分野への適用拡大を進めます。サイバーレジリエンス機能とリアルタイム同期の組み合わせでセキュリティ用途への展開も視野に入れています。平常時にはワークロードシフトを通じて電力やデータセンター稼働状況に応じた最適運用を目指し、「ワットビット連携」構想の実現にもつなげます。展示は2026年9月3日から4日に開催されるHitachi Social Innovation Forum 2026 JAPANの会場で紹介予定です。
詳しくは「NTTドコモビジネス」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部





















