集中豪雨や台風に伴う水害や土砂災害の危険が高まる場面で、迷わず避難行動を取るための基準が5段階の警戒レベルです。数字が大きいほど危険度が高く、警戒レベル4までに危険な場所から全員が避難することが要点です。日本では毎年のように洪水や土砂災害、高潮が発生しており、平成30年7月豪雨では200名を超える死者・行方不明者が発生しました。こうした教訓から、2019年に警戒レベルの運用が始まり、2021年には災害対策基本法の改正により避難情報が見直されています。気象庁の注意報や警報、市町村の避難情報がレベルに対応し、受け手が直感的に理解できる仕組みになりました。大雨時の判断は数時間で状況が一変するため、平時の理解が安全確保の鍵となります。
警戒レベルの位置づけと制度の見直し
警戒レベルは、災害発生の危険度と取るべき行動を結びつけて示す共通の目安として整備されました。従来は多様な情報が並行して発表され、意図が伝わりにくい課題が指摘されてきました。2019年6月から5段階での提示が始まり、住民が状況を直感的に把握しやすくなりました。その後、令和元年台風第19号で避難の遅れが見られたことを受け、避難情報のさらなる見直しが進められました。2021年5月以降は改正後の新たな避難情報が運用されています。現在の枠組みでは、レベル4で危険な場所から全員避難、レベル5は既に災害が発生または切迫している状況と整理されています。
レベル1から2 心構えと事前確認の段階
レベル1は気象庁の早期注意情報が目安となり、災害への心構えを高める段階です。最新の防災気象情報に注意し、今後の変化に備えます。レベル2は氾濫注意報や高潮注意報などが発表され、避難行動の確認を進めるタイミングです。ハザードマップで危険区域、避難場所、経路、避難のタイミングを再確認します。洪水、土砂災害、津波など災害ごとに危険区域や避難先が異なるため、対象の注意報に合ったマップを参照する必要があります。家族の連絡方法や集合場所を平時から決め、持ち出し品を点検しておくと行動が円滑になります。レベル2のうちに自宅や職場周辺の地形的リスクを把握しておくことが、その後の素早い判断を支えます。
レベル3 高齢者等避難と自主的な判断
レベル3は市町村が発令する高齢者等避難で、避難に時間を要する高齢のかた、障害のあるかた、支援者は危険な場所から安全な場所へ移動します。土砂災害の危険区域や水位上昇のおそれがある河川沿いにいる場合は、準備が整い次第この段階での避難が強く望まれます。それ以外の人も、ふだんの行動を見合わせ、避難の準備を整え、危険を感じたら自主的に避難します。自治体の発令状況はホームページ等で確認できるため、アクセス手段を日ごろから決めておくと有効です。近隣と声を掛け合い、支援が必要な人の行動を助けることが安全確保につながります。レベル3で一歩早く動くことが、レベル4での混雑や移動困難を回避する助けになります。
レベル4から5 全員避難と命を守る行動
レベル4は市町村が発令する避難指示で、対象地域のうち危険な場所にいる人は全員避難します。速やかに避難先へ移動し、安全が確認できるまで滞在を続けます。気象庁の防災気象情報では、河川氾濫や大雨、土砂災害、高潮に関する警報が5つの色とレベルで危険度を示し、レベル4危険警報までに避難が必要です。レベル5は緊急安全確保で、既に災害が発生または切迫している状況を示します。この段階では安全な避難が難しいため、状況に応じて自宅の上階や崖から離れた部屋など、少しでも安全性の高い場所に移動し、命を守る行動を取ります。レベルは必ずしも1から順に出るとは限らず、急変に備えた判断が欠かせません。レベル4までに避難を完了することが強調されています。
伝達手段と情報の入り口を押さえる
避難情報はテレビ、ラジオ、インターネット、防災行政無線、広報車などで伝達されます。例えばレベル4避難指示では、対象区域と避難行動を具体的に呼びかける内容が流れます。防災ポータルを入口にすれば、さまざまな自然災害や事前事後に役立つサイトやアプリに簡単にアクセスできます。動画や図解の活用により、レベルと行動の対応が視覚的に理解できます。平時にブックマークを整え、ハザードマップで自宅の災害リスクと避難経路を確認しておくと実行力が高まります。市町村の発令がなくても、防災気象情報を参考に適切な避難行動を取ることが大切です。
詳しくは「政府広報オンライン」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部






















