AIエージェントが、短い対話中心の利用から、環境と対話し反復し続ける長時間タスクの自律実行へと軸足を移しています。OpenAIは、社内外の利用動向から、Codexが知識労働の主要ツールへと浸透した事実を示しました。導入は開発部門から始まり、法務や採用など非技術部門へ一気に広がりました。個人や組織ユーザーでも非開発者の伸びが開発者を上回っています。結果として、より長時間で複雑な作業を任せるケースが増え、エージェント型AIの経済的可能性が具体化しつつあります。
OpenAI社内の主力ツール化と長時間タスクの定着
OpenAIでは、かつて標準だったChatGPTに代わり、Codexが主要ツールになりました。2026年時点で平均的な従業員は出力トークンの85%超をCodexで生成し、社内週次の出力トークンは99.8%がCodex由来とされています。法務、財務、採用でも主要ツール化が進み、エンジニアは出力トークンの99%をCodexで生成しています。タスクの性質も変化し、人が1時間超かかると推定される依頼を行った個人ユーザーの割合は70.2%、8時間超の依頼も25.6%に達しました。さらに利用上位のユーザーは、並列エージェントを組み合わせ、1日あたり60時間超のエージェントターンを安定的に生成しています。
非開発者の急伸と職能横断の広がり
利用の起点は開発者でしたが、非開発者の伸びが顕著です。2025年8月比で、非開発者の個人ユーザーは137倍、組織ユーザーは189倍、OpenAI社内でも12倍に増加しました。Codexは自動化、データ変換、ツール作成、デバッグ、構造化分析などの技術的作業を支援し、非技術部門でも日常的に活用されています。ビジネス職の従業員によるCodex上の作業の4分の1超がエンジニアリングまたはコーディングに該当し、職務範囲外のタスク実行が進みました。部門別の出力トークンでも、リサーチが中央値で56倍、カスタマーサポート32倍、エンジニアリング27倍、法務13倍へ拡大しています。
仕事の設計とスキル価値の再定義
エージェント型ツールの普及は、ワークフローの再設計やスキル需要の変化に影響を与えます。Codexは、短時間の問い合わせから、数時間規模の複雑な知識労働まで一貫して実行可能です。導入の広がりと長時間タスクの定着は、業務の自動化と並列化を前提にした新しい仕事の組み立てを促します。非技術部門でも技術的タスクが取り込まれ、部門横断の成果物づくりが加速しています。企業規模や職種を問わず、エージェントを前提としたタスク分割、実行監視、成果検証の仕組みを整えることが、成果の最大化につながると考えられます。今後、より強力で扱いやすいエージェントの普及に伴い、長く複雑で職能横断的な仕事の割合はさらに増える見通しです。
詳しくは「OpenAI」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部






















