高齢化が進む日本で、50歳以上未婚者の孤独と関係性へのニーズが可視化されました。超楽長寿株式会社が運営する医師監修マッチングサービス「ハハロル」は、全国の50歳から79歳の未婚男女2,000人に実施した調査で、9割以上が孤独層に該当する現状を明らかにしました。社会的孤立は健康リスクとも関係することが報告されており、孤独・孤立の解消は実務的にも喫緊のテーマです。本稿では、調査で示された主要なファクトを整理し、行動につなげるための具体的な示唆をまとめます。なお、社会背景として総務省統計局の人口推計や、社会的孤立と死亡リスクに関する報告も併記されています。
9割以上が孤独層に該当 日常の小さな出来事を共有できない現実


調査では、日本語版UCLA孤独感尺度第3版10項目版を用い、10から15点を低孤独層、16から24点を中孤独層、25から40点を高孤独層として分析しています。結果は高孤独層が62.5%、中孤独層が31.5%で、合計94.0%が孤独層に該当しました。単に独り身であるかどうかではなく、主観的な孤独感が広がっている実態が示されています。現在恋人やパートナーがいない未婚男女500人に限定した設問では、約7割が日常の些細な出来事を話す相手がいない、またはあまりいないと回答しました。男女差も確認され、女性は54.5%だったのに対し、男性は72.7%に達しています。数値が示すのは、日常的なコミュニケーションの不足が孤独感の背景にあるという点です。加えて、社会的孤立は6年間の総死亡リスクが20%高いという報告が示され、健康面の懸念も明確になりました。
結婚よりも友人やパートナー 同性友人志向と異性への距離感の違い


新しく得たい関係性として、男女ともに同性の友人が最多で、男性74.6%、女性78.4%となりました。一方、結婚相手は男女ともに最低の41.2%で、男性45.4%、女性29.9%と低調です。婚姻関係よりも、日常を共有できる関係性への志向が数値で裏づけられました。異性の友人に求める関係では、男性は1対1での付き合いができる友人関係が49.4%と最多、女性は複数人で付き合う友人関係が69.9%で最多と、距離感への期待に大きな差があります。将来的に恋愛につながる友人関係を求める割合は、男性が33.8%で女性の10.8%を大きく上回りました。さらに、肉体関係を含む友人関係を求める男性は29.4%、女性は0%と回答の分岐が鮮明です。関係性の質や距離感に関する男女差を設計に反映することが、サービスや場づくりの要件になり得ます。
6割超が恋人やパートナーを希望 安らぎを重視する価値観が優位


恋人やパートナーを求めるかという設問では、全体の60.2%が希望を示しています。内訳は男性が欲しい29.5%といたら嬉しい36.6%で合計が高く、女性は欲しい9.7%といたら嬉しい34.3%となりました。新しい関係性に期待することとして、飾らずに一緒にいられて気楽で寛げるが最多で、男性62.3%、女性69.8%でした。ドキドキやときめきといった恋愛感情は16.2%にとどまり、安らぎや居心地の良さが重視される傾向が示されています。これは、安心できるつながりを中核価値とするコミュニティ設計やマッチング体験の重要性を示す結果です。刺激よりも穏やかさを重んじる価値観は、年代特性と整合しつつ、継続的な関係維持に資する可能性が示唆されます。関係性の希求は明確でありながら、次章で述べるように実際の行動にはギャップがあります。
行動の壁 1年以上恋活なしが9割超 マッチングへの心理的障壁は変化の兆し

関係性を求める声が強い一方、現在新たな交際相手との出会いに向けて活動している人は3.8%にとどまりました。また、1年以上交際相手を探していない人が9割以上と、希望と行動の間に大きな隔たりがあります。マッチングサービスへの興味は1割程度で、怖い印象があるが31.6%、若者が使うものが26.0%というイメージが依然として存在します。若年層ではマッチングアプリが出会いの最多要因とされる一方で、ミドル・シニアでは心理的ハードルが高い状況です。なお、超楽長寿株式会社が2025年に実施した同様の調査と比較すると、使っていることを人に知られると恥ずかしいは14.9%から6.8%に減少し、抵抗感の低下も見られました。既存の不安やスティグマに配慮し、安全性と匿名性を高めた導線の整備が実務面での重要課題となります。
調査の背景と社会的意義 孤独・孤立への対処に向けた視点
日本では総人口の約半数が50歳以上という統計が示され、高齢化の進行は確実に進んでいます。社会的孤立が健康リスクを押し上げる研究報告は、孤独対策が福祉と医療の観点からも重要であることを裏づけます。今回の調査は、未婚ミドル・シニアの主観的孤独と関係性の嗜好、行動の実態を同時に捉え、課題を定量的に提示しました。同性の友人志向の強さ、異性に求める距離感の男女差、安らぎ志向の顕在化は、サービス提供やコミュニティ形成において重要な設計要素になります。行動転換を阻む要因としての心理的障壁と、その低下の兆しが同時に観測された点も見逃せません。安心してつながれる環境づくりを掲げる超楽長寿株式会社は、ミドル・シニアの孤独・孤立の解消に継続して取り組む方針を示しています。
詳しくは「超楽長寿株式会社」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部





















