銀行口座の開設やスマートフォンの契約時に、オンラインでの本人確認(eKYC)がうまく進まずにイライラした経験はありませんか。セキュリティ強化の波が押し寄せるなか、端末の相性によって手続きがストップしてしまう「デジタルの壁」が今、大きな課題となっています。この盲点を突くように、スマホの画面を飛び出して、街なかの身近な場所で誰でも確実に手続きを完結できる日本初の強力なインフラ連携が動き出しました。
2027年春の「ICチップ読み取り義務化」とスマホが引き起こすエラーの壁
オンラインでの契約や口座開設に不可欠となった本人確認サービスですが、2027年4月に予定されている「犯罪収益移転防止法(犯収法)」の改正を境に、その常識が大きく変わります。法改正後は、銀行の口座開設や携帯電話の契約時などにおいて、マイナンバーカードや運転免許証などのICチップ読み取りが原則として義務化され、より厳格な本人確認が企業に求められるようになります。
しかし、ここで深刻な問題となるのがユーザーの端末環境です。株式会社Liquidの調査によると、現在Androidスマートフォンの約6%の機種でIC読み取りエラーが発生しており、手続き全体の離脱率は1割程度にのぼります。さらに在留外国人の場合、国内での流通が少ない機種の保有率が高いためか、実に出発点の約3割で読み取りエラーが起きているというシビアな現実があります。IC読み取りができない場合は住民票の取得や郵送、事業者による審査など、アナログで極めて煩雑な工程に逆戻りすることになり、ユーザー・事業者双方に重い負担がのしかかることが懸念されていました。
全国のセブン銀行ATMが本人確認の「窓口」に!QRコードで即完結する次世代モデル
この構造的な課題を解決するため、eKYC市場で7年連続シェアNo.1を誇る株式会社Liquidと株式会社セブン銀行は、2026年7月9日、本格的な本人確認チャネル連携に向けた基本合意書を締結しました。全国に28,000台以上展開されているセブン銀行ATMを活用し、「LIQUID eKYC」を導入している企業の本人確認手続きをATM上で行えるようにするもので、2027年12月頃からのサービス開始を目指します。オンラインeKYCと物理ATMの本格的な連携は国内初の試みです。
ユーザーの利用方法は極めてシンプルです。サービスの申し込みフローの中で発行された「ATM本人確認用QRコード」をセブン銀行ATMにかざすだけで、ATMの確実なセンサーを用いてICチップの読み取りや容貌撮影を簡単に行うことができます。原則として24時間365日いつでも利用可能で、セブン-イレブン店舗はもちろん、駅や空港などのATMがすべて本人確認のセーフティネットとして機能します。ATMで実施された確認結果はオンラインデータと一元管理できるため、事業者は既存の管理システムの手間を増やすことなく、ユーザーの離脱を大幅に防ぐことが可能になります。
見解として、法改正によってセキュリティが厳格化される一方、ユーザーのスマートフォンのスペックや相性によって手続きからこぼれ落ちてしまうデジタルデバイド(格差)への対策は、多くのデジタル事業者にとって頭の痛い問題でした。 日本最高峰のオンライン本人確認技術と、全国津々浦々に張り巡らされたセブン銀行ATMという物理インフラをシームレスに融合させたこのハイブリッド型アプローチは、誰一人置き去りにしない身近な「社会インフラ型DX」の理想的な形と言えます。
詳しくは「株式会社Liquid」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部 戸田





















